
政府備蓄米、9月に15万トン買い戻しへ 「価格に影響させない」大量購入という難題
農林水産省が、2025年の米価高騰時に放出した政府備蓄米について、9月中に約15万トンを買い戻す方向で調整しています。
政府備蓄米は現在約32万トンで、本来の水準とされる約100万トンを大きく下回ります。鈴木憲和農相は作柄と有識者会議の議論を踏まえ、価格への影響を抑えながら時期と量を決める考えです。
農水省は9月中に15万トン程度の政府備蓄米を買い戻す方向で調整しています
「市場における価格動向への影響がないように留意をしながら、供給不足が生じる見込みが低い環境下で行う」
出典:「価格動向への影響がないように」政府備蓄米の買い戻しを9月中に15万トンで調整 小売価格上昇のおそれも(TBS NEWS DIG Powered by JNN) – Yahoo!ニュース
政府備蓄米の15万トン買い戻しは、食料安全保障の在庫回復として必要ですが、「価格へ影響させない」と言うだけでは説明不足です。市場から大量に買えば需要が増える以上、時期や入札方法によっては値下がりを止め、小売価格を押し上げる可能性があります。一方、現在約32万トンしかなく、目安の約100万トンを大きく下回る状態を放置するのも危険です。農水省は買い戻すか否かの二択ではなく、月ごとの数量、上限価格、産年、品質、売り手、保管費を公表し、分割調達で影響を検証すべきでしょう。特定の流通在庫を高値で救済する形にならないよう、放出時の価格と買い戻し価格の差も開示が必要です。農家の所得支援が目的なら、備蓄入札に紛れ込ませず別制度で直接行う方が透明です。備蓄は災害への備え、米価は需給、生産者支援は農政です。三つを一つの買い戻しで処理しようとすれば、税金で高値を作るのかという疑念は消えません。
