
長期金利、3.035%で30年ぶり水準。住宅ローンも財政も、ゼロ金利の後払いが始まる。
長期金利は9月15日の東京債券市場で3.035%へ上昇し、1996年9月以来、約30年ぶりの高水準となりました。指標は新発10年物国債の流通利回りです。
長期金利の上昇には、サウジアラビアの原油パイプライン停止に伴う原油高、米長期金利の上昇、高市政権の財政拡張路線、日銀の利上げ加速観測が重なっています。
15日の東京債券市場では、長期金利の指標となる新発10年物国債の流通利回りが3.035%に上昇(債券価格は下落)した。
日本相互証券によると、1996年9月以来、約30年ぶりの高水準。
サウジアラビアの原油パイプラインが攻撃を受けて稼働を停止し、原油価格が急騰。インフレ懸念から米長期金利(10年物国債利回り)が5%台に上昇し、日本の国債市場にも売りが波及した。
高市政権による財政拡張路線や日銀の利上げペースが加速するとの見方も金利上昇につながっている。
長期金利の三%台は、債券市場だけの数字ではありません。固定型住宅ローン、企業の借り入れ、国の利払いへ時間差で波及し、家計と事業の余力を削ります。一方、預金や新たに買う債券の利回りには追い風となるため、全員に同じ方向の悪材料という単純な話でもありません。
今回は、海外の原油高と米金利、日本の財政拡張、日銀の利上げ観測が同時に動いています。原因が一つでない以上、政策金利だけを見て判断すると遅れます。住宅ローン利用者は更新時期と固定・変動の条件を、企業は借換期限と金利上昇時の資金繰りを早めに点検すべきです。
政府にも、減税や給付の人気だけでなく、国債費が増えた場合の収支を同じ表で示す責任があります。長く低金利を前提に組んだ家計、企業、財政は、三%という新しい値札へ調整を迫られます。金利上昇を正常化と歓迎するにしても、その速度と負担の偏りを管理できなければ、後払いの請求は想定以上に重くなります。
