渋谷の若者離れは、直近の人流データでは確認できませんでした。休日の渋谷駅周辺では20代以下が47.8%を占め、西側には若者、東側には30~50代が多いという棲み分けが見えています。
2025年度の月平均人流をみると、渋谷駅周辺に滞在する人のうち20代は平日33.3%、休日38.1%を占めた。
休日に至っては、渋谷にいる人のおよそ2人に1人が20代以下という計算だ。
若者が渋谷からいなくなったわけではない。再開発によって渋谷の街が拡張するなかで、若者は西側に、大人は東側に、それぞれ居場所を分けてきたと言えそうだ。
渋谷から若者が消えたという印象は、観測する側が昔と同じ場所しか見ていない可能性があります。休日の約半数が20代以下なら、少なくとも「いない」は言い過ぎです。ただし今回の数字は現在の年代構成で、1990年代などとの比較が示されていません。若者の比率が以前より下がったか、滞在時間や消費額が変わったかまでは、このデータだけで否定できない点には注意が必要です。
再開発で街がきれいになっても、家賃が上がり、若者が気軽に入れる個人店や安い居場所が消えれば、人数は多くても消費の熱は弱くなります。西の若者、東の大人という分離は商業施設には売りやすい一方、偶然の出会いが生む街の雑多さを削ります。渋谷が守るべきなのは「若者の街」という看板ではなく、お金の少ない人でも長く歩き、試し、混ざれる余白でしょう。

