
日本の景気拡大、戦後最長74か月へ。家計消費3.6%減でも「好景気」の謎。
日本の景気拡大期間が74か月となり、戦後最長だった「いざなみ景気」の73か月を超えた可能性が高まりました。コロナ禍からの反動、インバウンド消費、円安による企業収益の押し上げ、AI需要などが景気を支えています。
日本の家計では景気の長さを実感しにくく、2人以上の世帯の消費は前年同月比で3.6%減少しました。物価高の中で安い中古品を扱う店舗が急拡大する一方、企業側も賃上げに伴う人件費の上昇を抱えています。
日本の景気拡大期間が74か月になり、戦後最も長くなった可能性が高まりました。
この74か月は、▼コロナ禍からの反動に加え、▼インバウンド消費、▼円安に伴う企業収益の押し上げ、▼AI需要の増加などが景気を支えています。
一方、景気の現状判断に含まれない家計の消費は、2人以上の世帯で一年前に比べて3.6%減少。
景気拡大に立ちはだかる物価高。家計への恩恵はまだ見通せないようです。
日本の景気拡大が戦後最長になっても、家計消費が3.6%減っているなら、生活者の「実感がない」は気分の問題ではありません。企業収益や訪日客の消費が伸びても、賃金より物価と負担の増加が速ければ、家庭の財布には好景気の招待状が届かないままです。
日本の景気判断は重要な統計ですが、長く続いたことと広く豊かになったことは別です。景気拡大の月数を記録として祝うより、実質賃金、可処分所得、家計消費がどう動いたかを並べ、企業、資産保有者、働く世帯のどこへ果実が渡ったのかを見えるようにしていただきたいものです。
物価高で安い中古品を求める人が増え、それ自体が成長市場になるのは何とも皮肉です。好景気という言葉を生活者に納得させたいなら、数字の定義を説くより、手取りで買える量を増やす政策が先でしょう。統計は間違っていなくても、見出しだけでは暮らしを説明できません。
