中堅ゼネコンの錢高組が大阪国税局の税務調査を受け、2021年3月期までの4年間で約4億円の申告漏れを指摘されました。このうち約4500万円は下請け業者から現場所長へ戻されたリベートとされ、国税当局が所得隠しと判断したといいます。
記事によると、下請け会社は近隣対策を意味する「サバキ役」を担い、工事への妨害をほのめかした暴力団関係者に現金2000万円を支払ったと供述しました。その後、下請け会社の役員らは錢高組側から8000万円を脅し取ろうとした恐喝未遂容疑で、2022年8月に逮捕されています。
2022年8月、下請けA社の役員らが錢高組の役員らから現金8000万円を脅しとろうとした恐喝未遂容疑で府警に逮捕された。
その男は暴力団組織に関係する者と名乗り、「地鎮祭に半グレを10人行かせる。そこで病院理事長やゼネコン幹部をどつき回す」と脅し、現金を要求してきた。
「止めなあかんな」と思ったA社役員は現場所長に相談。男の要求額よりは減らして、現金2000万円を支払うことで手を打つことになったという。
出典:「地鎮祭に半グレ10人行かせ、どつき回す」暴力団関係者に脅された〈錢髙組〉は現金2000万円で…“闇取引”を仲介〈サバキ役〉とは?(文春オンライン) – Yahoo!ニュース
脅迫対応を下請けの「サバキ役」に丸投げし、現金で秘密裏に収めれば、相手との関係は切れるどころか新たな脅しの材料になります。現場を止められない焦りや、従業員の安全を守りたい事情は理解できますが、裏金、虚偽経理、追加要求へ発展すれば会社全体の信用が崩れます。必要なのは、現場所長が一人で抱え込まない仕組みです。反社会的勢力から接触を受けた時点で、本社の専門部署、外部弁護士、警察へ同時に報告し、録音や書面を保存する。下請けの実質支配者や資金の流れも継続的に確認し、通報者と現場社員を守る制度を整えるべきです。公共工事を担う企業なら、支払いの有無や再発防止策まで説明する責任があります。隠して払う慣行を断ち切らなければ、反社の資金源も被害もなくならないでしょう。