
大雪の納品遅れでトヨタがライン損失を請求。ジャスト・イン・タイムのリスクは下請けだけに負わせるな。
松下電器の元CFOである筆者が、工場勤務時代にトヨタ自動車との取引で経験した出来事を紹介しています。大雪で高速道路が凍結し、蓄電池を予定通り納入できなかったところ、翌日にライン停止による損失額の請求書を渡されたといいます。
記事は、この経験を仕事の価値を金額で捉える厳しさとして紹介する一方、松下電器の工場で過去に起きた粉飾決算や、相互監査の仕組み、現場を理解する経理人材の育成についても取り上げています。
ある日、大雪で高速道路が凍結し、どうしてもトヨタさんの工場にジャスト・イン・タイムで蓄電池を納入できなくなるという事件が起こりました。
翌日、お詫びに行くと、「川上さん、これがラインストップによる損失金額です」と言われ、請求書をもらうことになりました。
「雪が降るというのは、前の日からわかっていたことです。準備不足です」
出典:「大雪で納品が遅れました」詫びる松下電器にトヨタが放った言葉がド正論すぎてぐうの音も出ない(ダイヤモンド・オンライン) – Yahoo!ニュース
天気予報を見て前倒しで準備する姿勢は必要ですが、発注側が在庫を極限まで減らす仕組みのリスクを、納入側だけに負わせるのは公平ではありません。前日出発や迂回輸送、待機車両を常態化させれば、燃料費や人件費だけでなく、運転手の休息不足や事故の危険まで増えます。ジャスト・イン・タイムは発注側の効率化であると同時に、取引先の在庫と物流に依存する仕組みです。だからこそ、災害時の免責、損失負担、追加輸送費、安全を優先した中止基準を契約で明確にし、その費用を価格へ反映させるべきです。納期厳守という精神論だけでは、持続可能な供給網にはなりません。需要予測を共有し、最低限の安全在庫を双方で持つことまで含めて改善する必要があるでしょう。
