
プルデンシャル生命で不正52億円 役員の報酬3カ月減で終わる話か
プルデンシャル生命保険は、営業社員らによる顧客からの不正な金銭授受で、被害額が約52億円に上ったと発表しました。社外特別調査委員会は、新規契約の獲得を過度に評価する報酬制度や、顧客重視を相対的に軽く見た企業風土を問題視しています。
プルデンシャル生命は、社長ら役員3人が月額報酬の30%を3カ月間自主返納すると説明しました。金銭不祥事に関与した営業社員と元社員計157人を処分し、2027年から営業社員に最低保証給を導入する方針です。
営業社員らによる顧客からの不正な金銭の授受による被害額が約52億円に上ったと発表した。
調査報告書は詐取が多発した背景に「顧客重視の観点を相対的に軽視」していた企業風土の問題を指摘。
プルデンシャル生命の問題は、役員が報酬の一部を返して終わる規模ではありません。約52億円という被害の裏には、資産や将来の生活を託していた顧客がいます。関与した社員の処分は必要ですが、社外調査が報酬制度や経営管理を問題にしている以上、個人の不正だけに原因を押し込めるのも無理があります。顧客への補償と説明を、社内の処分より先に見せてほしいところです。
最低保証給の導入は、契約数だけを追わせる圧力を弱める一歩にはなり得ます。ただ、給料の形を変えるだけで、顧客と担当者の閉じた関係や本社の監督不足まで直るとは限りません。保険に関係ない金銭のやり取りをどう防ぎ、顧客が異変をどこへ相談できるのか。販売再開を急ぐ前に、その仕組みと補償の進み具合を継続して示すべきです。
